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景徳鎮にWALL MARTが出来た。
地方都市であるこの街が、ちょっとした騒ぎになった。 大型スーパーを始め、ビルやマンションがどんどん建てられていっている反面、古い町並みはどんどん壊されていっている。景徳鎮も建設ラッシュの真っただ中。 確かに景気がどんどん良い方向に向かっているのだろうけど、『古き良き』という感覚は、政府には無いのだろうかと思う。 ここはヨーロッパ?という様な雰囲気。 この写真だけ見ると、景徳鎮とは思えません。 中国人の友達と陶芸材料を買いに行った時に、「古い町並みを見せてあげる」と案内された町、彭家上弄。 作られてから100年ほどだそうけれど、細い路地にれんが造りの家が建ち並んでいてとてもいい感じ。 観光名所では無く、地元の人にもあまり知られていない。 人々がのどかに生活しているこの町を歩くだけで、何だかとても楽しい。 ただのモップが吊るされているだけだけど、色合いが可愛い。 家の中を見せてもらったら、天井がものすごく高かった。 小さく部屋が仕切られているけど、天井は吹き抜け。物音は筒抜けなんだろうなあ。 汚いけれど、自然光が入って来て良い空間だった。 路地で遊んでいる子供達をパチリ。 屈託の無い笑顔で駆け寄って来て、「見せて見せて!」「もっと撮って!」とせがまれた。 もんのすごく可愛いくて無邪気な子供達だった。 日本のいわゆる下町っ子かな。 大人達も良い感じだった。家の中を気軽に「どうぞどうぞ」と見せてくれたり。 胸がきゅんとなるこの町。いつまで残っていてくれるかなあ。 * 景徳鎮 彭家上弄(peng jia shang nong) #
by ailovehijiki
| 2007-09-19 12:58
あっという間に九月ですやん!
ブログが滞っておりましたが、実は急性腸炎で倒れておりました。 食べ物に付いた菌が体の中に入ったらしく、お腹は痛いわ熱がでるわでそれはもう大変でした。 同じものを食べている私以外の人は至って普通に暮らしている。何に当たったのか見当つかず。 中国に来て初めての大当たり。『陣痛の方が痛いはず!』と、イメトレしまくりでした。 病に倒れたときは日本食が一番。白粥と梅干しを口にしていましたが、何故か頭の中はうな重に支配されていた。。。それだけ体がスタミナを要求していたということかしら。 病気の時こそ、日々の健康がありがたい。 もっと体をいたわらなきゃーと強く感じました。 九月に入り、うだる暑さで有名な景徳鎮が急に涼しくなりました。聞いてないよ!って突っ込みたくなるくらいに気温が下がり、夏服しか持って来ていない私の頭を悩ませています。 秋の夕日に染まるモウさん、いー感じですな。(乾燥中の毛沢東) #
by ailovehijiki
| 2007-09-06 20:16
| 日々
ここ近年古い市場をつぶして新しい建物の中に移転させるという動きが強く、新市場がたくさん出来ている。 綺麗だけど、どうも風情に欠けた感じがして私は古びて汚い市場に足が向いてしまう。 昔ながらの趣を残した 『樊家井(fan jia jing)』 という市場。 景徳鎮火车站にほど近く、脇道みたいなところを一歩入れば、そこはもう景徳鎮ワールド。 車が通れない様な細い路の両脇にずらりとお店が並ぶ。 ローカルな臭いがぷんぷんしてて、私は大好き。 この 樊家井 は、別名 『仿古市场(fang gu shi chang)』 とも呼ばれ、骨董の偽物やコピーが売られている。 「これはコピーです 偽物ではありません」 といった感じで店先に並んでいる品物は、北京や上海の骨董市で本物として売られているのをよく見かけるなあ。 古く見える様に、口の部分や高台の部分などに謎の液体を塗っている所に遭遇。 サイケデリックな紫の液体を塗った後、ぼろ布で刷り込むと あら不思議。見事な古めかしい色になっていた。 別に隠す訳でもなく堂々とコピーを作っており、その様を写真に撮る私に笑顔をふりまくとっつぁん。 方法は様々で、こんな風に泥を塗りたくって汚れが着く様にしていたり。 中国人の友人から聞いた話では、醤油に浸けたりゴミの中に突っ込んだりはまだマシで、肥だめや汲取トイレに入れたりして古さを作るとか・・・ ひょー こんなん聞いたら骨董市で買った器なんて使えないじゃん! この市場は新品もたくさん売られており、大小様々ところ狭しに並んでいる。 一般的な景徳鎮の品が手に入る問屋市場であり、値切りももちろん可能。 中には日本で見た事のある、輸出用に作られた日本風の器の店もある。 デザインは日本から来ており、日本の商社から発注を受けて制作しているそうだ。 並んでいる料亭で出される様な器を手に取ってよく見るとキズものばかり。 キズものとして撥ねられたB級品が流れて来ているらしい。 私のお気に入りの店はここ。 小さな虫がびっしりと描かれた花器。可愛いメダカが描かれている茶器。 似た様なお店が並ぶな中、ここは一味二味違う絵付けで目に留まる。 「俺は他みたいな決まりきった絵付けはご免だね!」と自信満々の店主。 うん、おされでいいセンスをお持ちです。 お店の場所は樊家井の真ん中辺りにあり、猫の額ほどの小さな小さなお店。 店の全貌はこれです。三人立ったらもういっぱい。 李さんという方がやってます。時間さえあれば、持参した器に絵付けをしてくれるそう。 器の中におもちゃを入れて遊んでいる男の子。 かわいいカンフー少女。 * 樊家井市場 景徳鎮樊家井 景徳鎮火车站より歩いて5分 #
by ailovehijiki
| 2007-08-17 12:16
| お店・工場
ここ景徳鎮のアーティスト・イン・レジデンスには色んな国、様々な年齢ののアーティストがいる。
70歳位のおじさまから、生まれて半年の赤ちゃんまで。 赤ちゃんは、デンマーク人アーティスト夫妻がはるばる中国まで連れて来た。 上海から景徳鎮まで、ボロボロ寝台列車に乗って来た。 欧米人は年取ろうが赤ちゃんいようがおかまいなくバックパッカー旅に出るフットワークの軽さ。 島国日本人には到底真似出来ないものがある。 それにしてもこの御夫婦はすごい。 Babyのお世話は全て旦那。奥様が作品作りをしてる間、旦那様は乳母車を押してひたすら子守りをしている。 食事も洗濯もおむつ換えもミルクも全部ぜーんぶ旦那さんがしてる。 しかもこの旦那様、中国人に「ベッカム」とあだ名を付けられているのだけど、ベッカムをワイルドにさせた様なかなりの男前。 気立てが良くて、家事をやってくれる旦那は欧州の文化かもしれないけれど、しかもカッコイイと来たもんだから世の中って不公平である。 奥様Christinは、作品の取り組み方とか身振りが男気溢れててかっちょいい。 変な顔とか惜しげも無くしてくれたり、カラオケ屋ででんぐり返ししながら歌ったりとめちゃめちゃひょうきんな人。 しかしそれだけではない。 作品も、ものすごく面白い。 例えば、トイレタリーの作品では 『男が立ちション出来て女が出来ないのは不公平だ』 というコンセプトで女性用の立ちション便器を作ったもの。 しかも完成度がものすごく高い。北欧の鋳込みの技術がこのように表現されるなんて! 今回はこの辺で拾った陶器のゴミを拾い、骨董市で売るといったインスタレーション『 Found in China 』というものをやっていた。 彼女のホームページで作品が見れるので是非見て下さい。 http://www.christin.dk/ 関西人の私が脱帽する面白さを持った彼女は、『北欧人=もの静か』のイメージをとことん覆された。 美人な作りをした顔とは言えない彼女だけど、きっと男前の旦那様はこの面白く魅力たっぷりな所に惹かれたに違いない。 超プリティな赤ちゃんはRubanちゃんといい、全く泣かないお利口さん。 お昼寝の時は、トランシーバーを置かれて一人にされていたりして「この子は五人目の子か!?」といったような雑な子育ての仕方をされているけど、本当に落ち着いているのである。 シュタイナー教育で手塩にかけて子育てしている私の姉夫婦が見たら発狂しそうな育児法。 そんなんでも、Rubanちゃんがきちんと落ち着いて育っているのをみると、私も手を抜いても良いかなって思ってしまう。 こちらの中東系男性はDarozというインド人のアーティスト。 学生時代、色んな国の方々とふれあって来たけれど、生まれて初めてのインド人。 同じ部屋で制作していたんだけれど、インド人と中国人が似てると言われているのがよーく分かった。 わがままで自己中でいいかげんで人の道具勝手に持って行ってしまう所が中国的。 ちょっとため息つかされる事もしばしば。 けれどもすごいと感じたのは今まで会った事のない右脳派人間なのである。 完璧右脳の蓋が開きっぱなしといった発想、多方向からのものの見方、思いつきの行動力、全て異次元の人間。 そして制作に置いてはものすごく勉強になることを教えてもらった気がする。 アーティストとしての生き方とはといった話を、白酒をむりやり飲まされながら毎晩聞かされた。(あれ、インドってお酒飲んじゃダメだよね・・・) そして最後には色んな国々のアーティストでディスカッションになるのである。 中国にいながら、欧米にいるような感覚。 この日々は学校では教えてくれない、お金じゃ買えない素晴らしい時間。 #
by ailovehijiki
| 2007-08-10 17:17
| 日々
焼き物の表面がつるりとしているガラス質のものを釉薬といい、うわぐすりとも呼ばれる。
そして前回取り上げた、景徳鎮を代表する染め付けの色はコバルトを始めとする顔料で出されている。 日本では釉薬は作家自身が原料を取り寄せて調合して作る事が多い。 コバルト顔料なども自分で調合し、乳鉢でゴリゴリと根気よく擂る。 調節しつつ実験を繰り返し、自分に合った釉や顔料を作り上げる。 大学時代の釉薬室には様々な名前の付いた釉のバケツが沢山あった。 『栗原青白』と書いてあれば、栗原さんという方が作ったもの。 ふーむ、まるで新星の発見者ですな。 ここ景徳鎮では、釉薬屋というものがある。 景徳鎮の作家の殆どが釉薬屋で購入し作品に使用する。 日本では釉を買うとなると本当に高いので原料を買って調合するのだけれど、ここは中国。 様々な色の釉が安く売られている。 釉薬屋が集まっている場所は、タクシーの運転手にも「买釉的地方(釉を買うところ)」というと通じる。 このストリートには、十件ほどの釉薬屋が立ち並んでいる。 各店によって特徴があるものの、基本的な価格は大体同じ。 一番安い釉薬は一斤1元(500g16円)から。 透明釉が一番安く、色が変わっているものや赤い色など高い顔料を使ったものだとそれなりに高くなる。 染め付けのコバルト顔料の青い色も、本当に沢山の色が売られている。 ものすごい種類の釉が並んでいるのだけれど、「これ、失敗じゃない?」というものまで売られている。中国らしい。。 釉の中でも、青白釉の色は本当に豊富である。 というのもその昔、景徳鎮は白磁の白を目指していたのだけれど、原料に鉄などの不純物が入りどうしても青みがかかった釉しか作れなかったのだそう。 青白の時代が長かったお陰で、現在も色が豊富なのだとか。 一斤からの量り売りで、ペットボトルに入れて売ってくれる。 お店には使い古した沢山のペットボトルが用意されており、大量購入する場合は自分でバケツを持参する。 この釉薬屋のおじさん、ちょっと男前と思う私の眼は少し腐ってきたのだろうか・・・ こちらの釉薬屋のご夫婦、 「おい、日本娘!お前に聞く、南京大虐殺は真か偽か!?」 と毎回投げかけて来る。 そして私は毎回親指を立てて 「真!!」 と答える。 そうすると ニッカリ とヤニの付いた歯を見せて笑ってくれる。 陽気な御夫婦である。 釉薬屋のおじさんが嘆いていたのが、この中国では原料が安定していないという事。 同じ原料を頼んでも全然違うものが来てしまうので、釉も全く同じものが作れなかったりするのだそうだ。 違うのが来たと文句を言っても、「同じ所から掘った!」と逆に切れられるとか。 日本だとそういうのはあまり無いなあ。 お決まりですが、調合配分は門外不出だそうです。 日本では最近教えてくれる所も多いのですが、コピー大国中国はみんな真似してしまって商売にならないから。 そりゃそーだ。 *釉薬屋 景徳鎮朝阳路40号あたり 『买釉的地方(マイ ヨウ ダ ディーファン)』 で通じます #
by ailovehijiki
| 2007-07-31 11:39
| お店・工場
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